アメリカ軍は3日、台湾海峡を通過していたアメリカの軍艦に中国の軍艦が接近したと発表しました。台湾をめぐる緊張感が高まるなか、将来への危機感を募らせているのが若者たちです。なかには「海外への移民」を真剣に考える人たちも出てきています。

台湾から逃げ出す若者も…「中国といつか戦争になる」

台北市内の大学に通う林さん(20)。今、家族とこんな話をする機会が増えたといいます。

林さん
「家族も今は私が海外で永住権を取って生活をすることを望んでいます。台湾にいるより安全だからです」

ーー中国が台湾に武力侵攻してくることがあると思いますか? 

林さん
「私や私の周りを含めて半数以上の人は、自分が生きている間に武力侵攻があると思っています」

林さんは今、「海外への移民」も真剣に考え始めています。

林さん
「海外に住んで、その国のパスポートを持っていれば安全だし、本当に必要な時、家族を呼び寄せることができますから」

習近平国家主席(2022年10月) 
「決して武力行使の放棄を約束せず、あらゆる必要な措置をとるという選択肢を残す。祖国の完全統一は、必ず実現しなくてはならないし、必ず実現できる」

中国は2022年8月にアメリカのペロシ下院議長(当時)が台湾を訪問して以降、軍事活動を活発化させています。