8月19日に開幕する世界陸上ブダペストの日本代表選手記者会見が5日、大阪市内で行われ、男子110mハードルの泉谷駿介(23、住友電工)、高山峻野(28、ゼンリン)ら4人が出席した。
泉谷は4日の日本選手権決勝で、向かい風0.9mのなか自身の持つ日本記録を更新。13秒04をマークし、優勝した。大会前までに世界陸上の参加標準記録(13秒28)を突破していたことから、3位以内に入れば代表入りが決まったが、今季世界2位のタイムを叩き出し文句なしでブダペストへの切符を手にした。
「日本記録更新と代表に内定してほっとしている」と心境を語った泉谷。3大会目の代表となるが、19年ドーハ大会は欠場、22年オレゴン大会は準決勝敗退と過去2大会は悔しさが残っている。「(13秒04の)持ちタイムも自信につながっているので、自分の走りができたら。しっかり自分の力を出し切れるようにファイナルを目指して頑張りたい」。日本人初のファイナリストを目指す。
同じく、同種目で参加標準記録を突破していた高山も、日本選手権で泉谷に次ぐ2位(13秒30)となり3回目の代表入り。高山は「(過去)2大会(17年ロンドン、19年ドーハ)は決勝に進むことができなかったので、世界の壁を敗れるように頑張りたい」と意気込んだ。
会見には、すでに代表が発表されている女子マラソンの加世田梨花(24、ダイハツ)と男子20km競歩の池田向希(25、旭化成)も出席。初めて日の丸を背負う加世田は「ワクワクした気持ちを持ちつつ、日本代表という責任感をもって挑戦していきたいと思います」と決意表明。前回大会銀メダルの池田は「いよいよ迫ってきたなという気持ちでいる。まずはベストのコンディションで2大会連続(メダル)、金メダルというところを目標に挑んでいきたい」と話した。
海外大会に出場するため会見を欠席した、3000m障害で日本選手権3連覇を果たした三浦龍司(21、順大)と4月29日の織田記念で代表に内定していた女子やり投の北口榛花(25、JAL)の代表入りも発表された。