台風や前線の影響で、長野県内は2日夜遅くにかけて激しい雨の降る所がある見込みで、気象台は関東甲信地方で2日の夜から線状降水帯が発生する可能性があるとして、警戒を呼びかけています。

こちらは、国土交通省の天竜川の河川カメラ、左は通常時の様子、そして右がきょう午後4時過ぎの映像です。

飯田市天竜峡では、見えているはずの岩場が見えなくなるほど水位が上がっています。

こちらは喬木村の様子、増水で川の中州がなくなっていることが見て取れます。

伊那市では橋げたの土台を飲み込むほど水かさが増していて濁流が押し寄せています。

気象台は南部を中心に河川が増水していて洪水の危険性が高まっているとして警戒を呼び掛けています。

県内では、岡谷市、飯田市、下伊那郡など15の市町村で避難指示が出されています。

■中嶋記者
「伊那市の国道153号線沿いの天竜川です。川は茶色く濁り増水しているのが分かります。時折川の上を木々が流されていたりあちらでは水しぶきが高く上がっていて水の勢いが増しているのが分かります」

午後4時ごろの伊那市。

川沿いの集落では側溝から水があふれ、住宅に併設されているハウスの中が一時ひざ下まで浸水した家もありました。

この家などから連絡を受け片付けなど対応にあたった近所の人は。

■近所の住民
「区のほうが大騒ぎで水路があちこちであふれちゃって。6月ですからねこれから秋にかけておそろしいですね」

降り始めから2日午後3時までの降水量は、御嶽山で215ミリ、飯田市南信濃で199.5ミリ、阿智村浪合で195ミリを観測しています。

長野地方気象台は上田地域と上伊那地域、下伊那地域に大雨洪水警報を。

長野地域、大北地域、佐久地域、松本地域、諏訪地域、木曽地域に大雨警報を出して警戒を呼び掛けています。

また、飯田市や伊那市、駒ケ根市、塩尻市など中南信の21の市町村に土砂災害警戒情報が出されていて、地すべりなどに警戒が必要です。

関東甲信地方では、2日夜から3日の午前中にかけて、線状降水帯が発生する可能性があるとして、土砂災害、河川の増水や氾濫に警戒するようよびかけています。