2027年度の開館を目指す富山県武道館について、富山県は1日、建設予定地の変更を前提に施設を武道に特化した仕様にし、2階建てに変更することで建設費を最大22.6億円圧縮する案を示しました。

1日行われた富山県武道館整備基本計画の見直し検討委員会。施設の規模や場所について議論が交わされました。

築50年以上が経過した県営富山武道館。2027年度の開館を目指し、富山駅東側に移転する予定です。

また、コンサートの開催なども可能とし、地上4階建てで、延べ床面積14800メートルほどの施設を整備する予定でした。ただ、建設費が資材の高騰などで当初の87億円から110億円に上昇したため、計画の妥当性が問われています。

そんな中、県は武道に特化した2階建て構造に変更し、延べ床面積を削減するなどし建設費を最大22.6億円削減する案を示しました。有識者から変更内容についてほぼ異論はないも建設費の削減については…。

富山県スポーツ協会副会長 喜多 進氏:「武道に特化してもいいのではないかと申し上げた時は、もう少し落ちるのではないかと。資材高騰はあるにせよ、87億円とあまり変わらない。ちょっと、そういう面ではがっかりしている」

富山商工会議所 橋本淳副会頭:「6面6面ではなくて、あえてもっと(コストを)落とすためにあえて4面4面でできるやり方はないのかと。もう一回入り込んでいただいて、本気でコストダウン考えてほしい」

一方、新たな案では施設の敷地面積が増えるため、現在の予定地では建設できません。そのため、代替案として県有地の五福公園スポーツ広場内にある「スポーツ広場」か、県総合運動公園敷地内にある「のびのび広場」が浮上しています。

日本青年会議所北陸信越地区富山ブロック協議会直前会長 松浦憲秀氏:「五福公園スポーツ広場ではないのかと。近くに富山大学、富山商業高校があって、こどもたちから小中学生、高校生、大学生が一緒の環境でスポーツができるというのは、上のステージを常に見られる武道の振興、競技力の向上だけに特化することは大事なことではないのかと」

富山経済同友会 麦野英順代表幹事:「最初から県総合運動公園で広々とした場所でいいと思っていた。屋内施設もありますし、空港の前には立派なプールもある。サッカーだけでなく、空港の前には立派なプールもあります。オリンピックの選手もあのプールに行っている。あの辺はスポーツゾーンのように運用してもいいのではないかと」

次回の検討委員会では建設地の選定を含め協議し、県は夏ごろをめどに基本計画の改訂案をとりまとめる方針です。