クマの対策が急がれるなか、北海道積丹町では、地元猟友会と議会の副議長との間でトラブルがあり猟友会が、出動要請を1か月半近く拒否する事態が続いていましたが、今週中にも問題が解決する見通しとなりました。
井元小雪記者
「積丹町の中心部です。住宅が立ち並んでいて、すぐ近くには山も広がっています」

人口約1600人の積丹町。漁業が盛んなこの町で、クマの駆除をめぐるトラブルが起きたのは9月27日のことでした。

箱わなで捕獲された、体長約2メートル、体重284キロのオスのクマ。

ハンター9人と役場職員3人が現場に駆けつけると、そこにいたのは町議会の副議長でした。
ハンターは安全確保のため、副議長に離れるように指示すると土地の所有者でもある副議長は…。
副議長
「誰にものを言ってるのよ?お前俺のこと知らねえのか?」

このようなやりとりから口論に発展。一連の言動に反発した猟友会は駆除の際の安全確保ができないなどとして積丹町に活動休止を申し出ました。
北海道猟友会余市支部・本間松喜支部長
「どこに飛んでいくかわからない。ライフルだったら3キロも飛びますし、普通の散弾銃であれば200メートルぐらい」

10月30日に2頭のクマが出没したときには…。
井元小雪記者
「クマは、こちらの小学校のすぐ目の前の道路に居座っていたということです」

猟友会は、活動休止中のため出動要請を拒否。結局、役場職員と警察官が見回りしました。
町民
「困ったもんだね」
「言った言わないの話ではなくて、解決してほしいなと思いますけどね」

渦中の副議長は7日、今回のトラブルで町民に不安を与えたとして町議会で謝罪しました。
そして町は、駆除現場での安全確保やトラブル防止を盛り込んだマニュアルを新たに作成し猟友会に理解を求めたい考えです。
北海道猟友会余市支部・本間松喜支部長
「(現場に第三者が)入ってこない。役場職員と猟友会だけで行うことができますから、そういうトラブルはなくなると思う。これ(対応マニュアル)ができるということですから、今度は安心して狩猟できるんじゃないかと」

新たなマニュアルは今週中にも公表予定で猟友会は、内容を確認し活動を再開させる方針です。














