「7つの顔を持つ女」と呼ばれ、時効直前に逮捕された福田和子・元受刑者。約15年にわたり逃亡し、警察を翻弄しつづけた福田元受刑者はどのようにして逮捕されたのか?当時捜査にあたっていた元刑事への取材から明らかにしていきます。(2019年4月9日放送/シリーズ「平成の記憶」より)

1997年、ひとりの女の逮捕劇が全国から注目を浴びました。

整形手術で顔を変えながら約15年間逃亡を続けた福田和子元受刑者です。

事件は37年前に愛媛県松山市で起きました。当時34歳だった福田元受刑者は同僚のホステスを首を締めて殺害。同僚の部屋から家財道具などを運び出し、遺体を山中に埋めます。

愛媛県警の捜査一課にいた二宮義晴さん。当時、愛媛県・松山の山中で遺体の捜査にあたりました。

元愛媛県警捜査一課 二宮義晴さん
「今思ったらこんなところまで来てよく埋めたなと」

事件後、警察は顔写真を公開し、全国に指名手配をしますが、福田元受刑者は東京都内で顔を整形。偽名を使い、石川県の和菓子店で女将として働き始めます。

しかし、逃亡から5年後、捜査の気配を感じ取ると間一髪で逃走。

元愛媛県警捜査一課 二宮義晴さん
「直観が働くというのか。彼女に運があったのか」

有力な情報がないまま14年が経ち、時効成立まで残り1年。愛媛県警は勝負に出ます。