今月に入り急ピッチでの上昇が続いていた日経平均株価ですが、31日は利益確定の売りが出たことなどから5営業日ぶりに大幅に下落し、前日より440円安で取引を終えました。

きょうの東京株式市場は、日経平均株価は前日より440円安い3万0887円で取引を終えました。5営業日ぶりの値下がりです。

日経平均株価は前日まで2日連続で終値としてのバブル後の最高値を更新するなど、短期間での上昇が続いていて、5月の上昇率はおよそ7%と、2020年11月以来の水準でした。

このことから、きょうは当面の利益を確定させる売り注文が優勢となったほか、円安が一服したことも相場の重しとなり、下げ幅は一時500円を超えました。

日本証券業協会の森田会長は31日の定例会見で、相場の見通しについて、「目先では調整するかもしれないが、悲観的に見なくてもいいのではないか」としたうえで、「新型コロナの扱いが5類に移行した後の日本経済がどうなるか、日本のサステナブルな賃上げ環境が整い、日本企業の改革が進むかが重要だ」と話しました。

また、経営戦略発表会を開いた大和証券グループ本社の中田社長は、「海外を中心に見直し買いが入っている。1ドル=140円前後の円安と、それに伴う企業業績が継続するのであれば、この流れはまだ続く」との先行きについての見解を示しました。