30日夕方、石川県珠洲市で震度4を観測した地震は、これまで地震活動がみられなかった地域で発生したことがわかりました。

珠洲市では5日に震度6強を観測した地震以降、特に北部の沖合の領域で地震活動が活発になっています。

ところが、30日午後5時49分に発生したマグニチュード4.5の地震は、これまで活動がみられなかった珠洲市三崎地区に近い東側の沖合で発生しました。

上空から見た珠洲市 手前が珠洲市北部の狼煙地区、左奥が三崎地区=2023年5月5日撮影

地震学が専門の金沢大学の平松良浩教授は、珠洲市周辺には複数の断層が並行して存在し、5日の地震とは別の断層で地震が起きたと分析しています。さらに5日の地震の影響で、周辺の断層にもひずみが加わり、地震が起こりやすくなっているとして、震源域が広がっていく可能性があるとしています。

珠洲市周辺の震源 赤は2023年5月5日以前、青は5日以降 中央の青色の星印が5日のM6.5、右側の緑の星印が30日のM4.5(金沢大学・平松良浩教授提供)

30日の地震では、珠洲市で震度4、能登町で震度2を観測し、気象庁が緊急地震速報を発表しました。