諏訪地域がメインのロケ地となった是枝裕和(これえだ・ひろかず)監督の最新作「怪物」が、カンヌ国際映画祭で「脚本賞」を受賞しました。
映画「怪物」は、郊外の小学校でのトラブルから巻き起こる出来事を、母親、教師、子どもの3つの視点を通して描いた作品。
9割以上のシーンが、諏訪地域で撮影されました。
世界3大映画祭の一つカンヌ国際映画祭に出品され、現地時間27日夜の授賞式で、坂元裕二(さかもと・ゆうじ)さんが手がけた脚本が「脚本賞」を受賞しました。
■諏訪圏フィルムコミッション宮坂洋介さん
「こんなに嬉しい、喜ばしいことはないですね」
諏訪圏フィルムコミッションの宮坂洋介(みやさか・ようすけ)さんは、ロケ地探しなどに協力し、撮影現場にも立ち合いました。

■諏訪圏フィルムコミッション宮坂洋介さん
「やっぱりすごいなって改めて。その人たちと一緒にお仕事をしていたというか、諏訪のロケーションがこの映画に使われているというのが信じられないような気持ちになりました」
実は、今回受賞した脚本には、ロケ地が大きな影響を与えていました。
SBCのインタビューで、是枝監督は―

■是枝裕和監督
「最初の坂元さんの脚本では大きな川が町を分断するように流れていて、その町で火事が起きて消防車が走る設定だったので、もともとは東京だったんです、設定が。ただ消防車を走らせる許可がおりれないということで、スタッフが苦労しながらその許可がおりる街を探した結果、諏訪が協力してくれるということで。一応候補として諏訪をみんなで下見に来ようということで来て、(旧)城北小学校を見た瞬間にここでやりたい!って」
諏訪のロケーションに合わせて、物語の舞台「大きな川のある町」も、「大きな湖のある町」に書き換えられたということです。

■諏訪圏フィルムコミッション宮坂洋介さん
「地道に積み重ねていくことがこういう大きい映画の誘致に繋がったかなと思って。信州全体で映画とかロケとか、そういう映像の文化を盛り上げる役割になっていければいいなと思っています」
映画「怪物」は6月2日公開で、県内各地で記念のパネル展も開かれています。














