リニア中央新幹線の工事では、大型車が行き交うことによる事故の危険性が心配されています。

大鹿村では、大型車の運転手と自転車の利用者が、お互いの立場を体験するちょっと珍しい体験会が開かれました。

■参加した男性
「お~!全然見えないですね」

■JR東海のスタッフ                            「そうです、視野は高いですが、青いカラーコーンが見える配置で置いてまして」

ダンプカーの運転席に座ったのは、自転車愛好者の男性です。

JR東海のスタッフが、車からの死角などを説明しました。

講習に続いて行われた体験会では、ダンプの運転手などは電動自転車に、自転車の愛好者はダンプの助手席に座って、お互いの立場を体験しました。

運転手は、普段自分が乗っている車に追い越される怖さを改めて実感したようです。


■大型車の運転手
「ダンプにでかいのに、抜かれるのはやっぱ怖いっすね、トンネルの中もそうだし、風もすごいし、音もすごいし。もっと余計に、余裕をもって運転しないといけないなっていうふうに思いました」

一方、自転車愛好者も、ダンプからの想像以上の目線の高さと乗用車などとの視界の違いに驚いていました。

■自転車愛好者
「自転車って本当見づらかったんで、運転手が気を使って運転してるのがよくわかりました」

今回の体験会は、サイクリング人気の高まりと、リニア工事による大型車の交通量の増加を背景に、大鹿村観光協会が初めて企画しました。

■大鹿村観光協会 平瀬定雄会長                       「これをきっかけに全国に広がってより自転車を楽しむ方が、こういう山間部ですとか、しっかり楽しんで自転車に乗れるようになるといいなと思います」

主催者は、今回参加できなかったリニア関連の運転手にも今後参加を呼びかけ、体験会を開きたいとしています。