ウクライナ軍の総司令官が、SNSに「取り戻す時が来た」と投稿しました。ロシアへの反転攻勢を近く始めることを明らかにした可能性があります。
ウクライナ軍のザルジニー総司令官は27日、SNSに、兵士の動画とともに「我々のものを取り戻す時が来た」と投稿しました。反転攻勢を近く始めることを明らかにした可能性があります。
また、ウクライナの国家安全保障・国防会議のダニロフ書記は、27日報じられたイギリスBBCのインタビューで、反転攻勢が「あす、あさって、あるいは1週間以内に始まる可能性がある」と述べました。
反転攻勢をめぐっては、ウクライナの大統領府長官顧問が、24日放送のイタリア公共放送のインタビューで「すでに始まっている」とし、SNSには「特定の日時に始まる『ひとつの出来事』ではない」と投稿していました。
こうした中、26日、ウクライナ国防省の情報総局は、ロシア軍が、占拠を続ける南部のザポリージャ原子力発電所で近く挑発行為を行う計画があると発表しました。
「ロシア側は原発敷地内に自ら攻撃を行った後、放射性物質が漏れたと訴え、ウクライナの責任だと非難するだろう」と主張。具体的な根拠は示していませんが、「国際社会に詳細な調査を行うよう求め、部隊を再編成し、ウクライナの反転攻勢を阻止するための時間稼ぎが狙いだ」としています。
一方、28日もロシア軍による攻撃は続いています。
首都キーウの市長によりますと、20機以上のドローンをウクライナ軍が撃墜したものの、落下したドローンの残骸で市民1人が死亡したほか、けが人も出ているということです。
こうしたなか、ロシアのガルージン外務次官は27日にタス通信が報じたインタビューで、ウクライナでの和平の条件として、ロシアが一方的に併合した東部や南部の4つの州などを「ロシア領」と認めることが必要だと述べました。
このほか、ウクライナがNATO=北大西洋条約機構やEUへの加盟を断念することや、欧米による武器供与の停止なども条件だと主張しています。
ガルージン氏は、26日にロシアを訪問した中国の李輝特別代表とも会談していて、ロシア側の立場を示したものとみられます。
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