国は「6月末まで」の設置働きかけ

改めて、送迎バスの安全装置設置の経緯を見ていきます。おととし7月、福岡県で送迎バスに5歳の男の子が置き去りにされ、熱中症で亡くなりました。さらに去年9月、同じ人為的なミスで、静岡県の3歳の女の子がバスに置き去りにされ、こちらも熱中症で亡くなりました。

この2つの事件を受け、子どもの送迎バスへの置き去りを防ぐため、国は今年4月から、園児の送迎バスに安全装置の設置を義務付け、来年3月まで1年間の経過措置が設けられています。

しかし、これからどんどん暑い時期になっていきます。熱中症などのリスクも高まるため、国は6月末までに設置するよう働きかけています。

今回の安全装置設置ですが、ガイドラインに適合した安全装置を取り付けた場合、国は、1台につき17万5000円を上限に補助することにしています。

気になる設置状況ですが、県によりますと、県内の安全装置の設置状況は現在調査中で、6月中には取りまとめる見込みだということです。

また、国は近いうちに全国の設置状況を調査、公表することにしています。痛ましい事件は、これ以上繰り返してはいけません。少しでも早い対応が求められます。