三菱自動車工業と日産自動車が共同開発した「新型軽電気自動車」が今年夏に発売されることが発表されました。生産拠点となる倉敷市の三菱自動車水島製作所で車両のお披露目が行われました。

20日発表されたのは、三菱自動車の「ekクロスEV」と日産自動車の「日産サクラ」です。両社が共同開発した軽自動車サイズの電気自動車です。

(三菱自動車 加藤隆雄社長)
「みなさまに今安心して気軽にお選びいただける選択肢のひとつになりました」

2009年からEV=電気自動車を生産している三菱自動車水島製作所が、今回の新型車両の生産拠点となります。

新たに開発され水島で一貫生産されるバッテリーは、フル充電で180キロ走行可能で、大半のユーザーは2日間充電せずに走行できる想定となっています。希望小売価格は税込みで約240万円ですが、国の補助金55万円を受けた場合、実質的な購入額は185万円ほどと、200万円を下回ります。

(伊東香織 倉敷市長)
「多くの車が生産されることを大変期待していますし、カーボンニュートラル社会の実現に大きな役割を果たすと思う」

また新型軽EVには、総社市のウイングバレイを始めとする地元の協力会社が部品を供給します。地域経済にも大きな効果を与えそうです。

(協同組合ウイングバレイ 晝田眞三理事長)
「こういうプロジェクトで役割を頂いてそれを着実にものにしていくと、次のステップに進んでいけるものと思いますので期待しています」

(三菱自動車 加藤隆雄社長)
「今回のものを足がかりにして、電気自動車そのものの台数が水島で増えてくることによって、裾野も増えて地元でまた雇用が生まれれば。たくさん買っていただければ」

原材料価格の高騰などの理由で正式な発売開始日は未定ですが、三菱と日産はともに今年夏の発売を予定しています。