全国の釣りファンに、魚の種類が多い土佐沖に来てもらおうと、釣りバカ浜ちゃんこと黒笹慈幾(くろささ・やすし)さんが新たな観光資源の開発に乗り出しています。先日黒笹さんは釣り業界でレジェンドとも呼ばれる大物釣り師を高知の海に誘い出しました。狙うのは大物です。

朝4時半、須崎港の船上に全国のフィッシャーマンが憧れるプロ釣り師の姿がありました。人気釣り番組で40年にわたりレギュラーを続け、雑誌の連載やゲームにも登場する釣り業界のレジェンド、村越正海(むらこしせいかい)さん。黒笹さんが雑誌編集長時代からの付き合いで、黒笹さんからの誘いでやってきました。

須崎沖のレジャーフィッシングと言えばタイを釣る「タイラバ」が売り出し中ですが新たに黒笹さんが目をつけたのはキハダです。村越さんは神奈川沖相模湾でキハダ釣りをレジャーフィッシングとして提案し事業化にこぎつけた実績を持っています。

(黒笹慈幾さん)
「高知沖のキハダ釣りの資源調査です(笑)。果たしてちゃんとレジャーフィッシングとして成り立つのかどうか。まぁもうひとつは僕は個人的には村越さんの(キハダを)かけた時の腕の筋肉を見たいなと。すごいマッチョだから。『あぁそうかキハダやる人たちの筋肉ってこんなできてんのか』っていうのをちょっと見たいなと思うんですよ。だからぜひかけてほしいんですよ」

そう笑う黒笹さんですがキハダはすでにレジャーとして先行している相模湾の場合でも釣りあげられる確率は5%と言われ、難易度の高い獲物なんです。しかも、本来ベストシーズンは海水温が高くなる夏場。果たして無事、市場調査は完遂できるのでしょうか?船を走らせること2時間半、洋上に目を凝らすと…

「カツオがはねてまーす」
「カツオ!カツオ」

カツオの追うイワシはキハダも大好物。カツオの群れにキハダがくっついていることも多いのです。村越プロ、すぐさま竿を入れ、海の様子を探ります。取材班にはわからない海中の様子も見えているようです。

(村越プロ)
「カツオの中にマグロが混じりだしました」

その時1回目のあたりが!しかし引きの強さですぐにカツオとわかりました。釣りあげたカツオの体は日の光を受けて美しく輝きます。

(村越プロ)
「天然の、自然の芸術ですよこれは」

目の前にいたとしてもなかなか釣れてくれないのがキハダ。しかし歴戦の村越プロは待ち時間も含めてさおを振る時間、すべてを楽しんでいるようでした。