現在、国会で審議されている性犯罪に関する刑法改正案。同意のない性行為を犯罪と明確にするなど長年、性犯罪の被害者側が訴えてきたことが盛り込まれる一方、「まだ不十分だ」という声がでています。
タレント SHELLYさん
「今の性犯罪に対する法律は、あまりにも甘すぎます。そもそも性犯罪と認められるのにハードルが高すぎます」
先週、国会に参考人として呼ばれたタレントのSHELLYさん。法改正の重要性を訴えました。
現在、審議されている刑法改正案ではまず罪名が変わり、2017年に「強姦罪」から改められた「強制性交罪」がさらに「不同意性交罪」に変わります。
タレント SHELLYさん
「『嫌よ嫌よも』という言葉ももう、現行の法律ができた明治時代の話ですので、そんなことを言って、いろんな被害者を傷つけたり増やしたりするようなことはもうやめましょう」
ほかにも、性行為の同意を判断できるとみなす「性交同意年齢」を13歳から16歳に引き上げるなどの改正が盛り込まれています。
時効については、5年伸ばした上で未成年で被害を受けた場合、性被害と認識できるまでの時間を考慮して、18歳になるまでの時間分、さらに遅らせるとしています。
しかし…
タレント SHELLYさん
「今の引き伸ばしのエビデンスとされている資料を見させていただきました。『無理矢理に性交などをされた被害を誰かに打ち明けたり相談した人(52人)に聞きました』、少な!ちょっとこれは正直、私はやる気を感じなかったですね」
私たちは、実際に性被害にあった当事者に話を聞きました。
幼少期性被害にあった佐藤由紀子さん
「あまりに短すぎる延長だなっていうふうに思っています」
佐藤由紀子さん。4歳から10歳までの間、親族から性被害を受けました。無意識に幼いころの記憶を封じ込めましたが、28歳の時にその親族の家を見たところ、辛い記憶がよみがえってきたといいます。
加害者の処罰を求め、弁護士に相談しようと思えるようになったのは30歳を過ぎたころで、すでに時効でした。
幼少期性被害にあった佐藤由紀子さん
「(Q.時効で公訴できないと言われたとき)もう絶望ですよね。私には罪を問う権利がないんだと思いました」
被害者団体の調査では、未成年のころに受けた被害を犯罪と認識するまで26年以上かかったケースが799件中35件あったといいます。
幼少期性被害にあった佐藤由紀子さん
「(被害を)認識できたからといってすぐに打ち明けられる、告発できるものではなくて、ケアを何年も重ねてようやく人に相談できる、告発できるとなるのが現実なので。被害者にとって、いくつになっても公訴できるっていう権利がある状態が被害者が救われる道の一つになると思う」
時効撤廃を求める被害者たち。法案はあすにも衆議院の法務委員会で採決される見通しです。
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