首都直下型地震に影響を与える可能性は?

気になるのは、頻発している地震と首都直下型地震の関係です。

首都直下地震(マグニチュード7程度)は、30年以内に70%の確率で起きる可能性があると指摘されています。
その中でも被害が最も大きいとされているのが「都心南部直下地震」。

被害想定は…
▼人的被害 死者6148人/負傷者9万3435人
▼建物被害 19万4431棟
▼避難者 約299万人
▼帰宅困難者 約453万人

ーー伊豆諸島で頻発する地震が首都直下地震に影響を与える可能性は?

≪可能性なし≫
名古屋大学大学院 山岡耕春教授

「考えにくい。もしも首都直下地震が東京都の真下だとすると離れすぎている。」

≪可能性なし≫
筑波大学 八木勇治教授

「規模が小さいので影響を与える可能性は低い。ただ群発地震なのが気がかり。
なかなかおさまらず、本震・余震があるような単純なタイプではない様に見える。今後、火山が関わっているような証拠が出てくるかもしれませんし、推移は十分に見守るべきだと思います。」

≪可能性あり≫
東京大学 笠原順三名誉教授

「過去に三宅島の火山活動のプレートの動きにまで影響を与えたことを考えると、
首都の地下へ影響を与える可能性はある。」

恵俊彰:
あくまで可能性ですから、我々としてはもう「備えておく」ということだと思うんです。

「ローリングストック」普段から意識を

農水省のホームページでは、「ローリングストック」が勧められています。
非常食としてだけではなく、普段の食品を貯めておくことです。

▼普段の食品を多めに買い置きしておいて、賞味期限の古いものから消費していく
消費した分を買い足すことで、常に一定量の食品が備蓄される状態を保つ

ポイントは、普段の買い物の範囲でできるということ。買い置きスペースを少し増やすだけで気軽に始められます。

恵俊彰:
これだけ各地で地震が起きると、改めて保存食や水の量を見直したり、簡易型のトイレがあるかを確認している人も多いと思います。

ジャーナリスト 鎌田靖:
阪神淡路大震災以降言われていることですが、日本列島全体が地震の活動期に入っているという認識を皆さん持たなければいけないと思います。
私は阪神淡路大震災を神戸で経験しましたけど、そのとき、テレビが飛んだんですよね。1メートル以上、寝てるところまで飛んできたという印象はやっぱりすごく強くて。
だから、亡くならなければ、とにかく犠牲にならなければ何とかなるということは、僕は一番大きい教訓だと思っているので、転倒防止の金具は欠かさないようにしてます。

恵俊彰:
大地震も、時間を選んでくれるわけじゃないでしょうから。
家で寝ているときに倒れてくるものを置かないようにしたり、仕事に出ているときにどうやって家族と連絡を取ればいいのか考えておく。
状況に応じて想定して、準備しておいた方がいいかもしれませんね。

(ひるおび 2023年5月24日放送より)