“緊密な連携”確認 日米首脳会談開かれる
バイデン大統領との首脳会談は、18日午後6時から始まりました。

米・バイデン大統領
「岸田総理の地元で再会できて嬉しく思う。ここでG7サミットが開かれることに感謝したい」
会談で岸田総理は、核軍縮に向けた自身の考えを伝えました。また安全保障や経済など幅広い分野で意見交換したうえで、G7広島サミットの成功に向けて緊密な連携を確認しました。
岸田総理は・・・

岸田総理
「明日(19日)から行われるサミットにおいて、議長として国際社会を牽引する、リードしていく強い決意と覚悟を持ってのぞんでいきたい」
日米首脳会談 ”対中国”で緊密に連携

小川彩佳キャスター:
19日のG7開幕を前に、日米首脳会談が18日夜に行われたわけですが、どんなことが話し合われたのでしょうか。
山本恵里伽キャスター:
1時間10分にわたって行われた岸田総理とバイデン大統領の会談。主な内容です。
【1】ウクライナ情勢
ロシアへの厳しい制裁と強力なウクライナ支援を行うこと
【2】中国をめぐる諸課題
緊密に連携していくことで一致し、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調
【3】日米
経済安全保障での半導体やサプライチェーンの強化の重要性を確認
星浩コメンテーター:
ウクライナ支援を確認したのは当然ですけども、中国に対して連携をしていこうということと、台湾海峡の平和と安定ということを改めて強調した点だと思います。

小川キャスター:
そして19日から広島サミットが始まります。星さんの注目点ですが、▼短期 ▼中期 ▼長期でそれぞれ直面している課題があるということです。
【星さんのG7注目点】
▼短期 ウクライナ問題
▼中期 対中国外交
▼長期 核軍縮
日米首脳会談でも話し合われた喫緊の課題はウクライナ問題。そして中期的な課題が対中国外交ですね。
星コメンテーター:
5年10年のスパンで考えますと、中国とどう向き合っていくかということで、習近平主席は台湾への武力侵攻も否定しないと覇権主義的傾向を強めているわけですが、サミットで最終的には中国に対して、国際社会の一員として、責任ある行動をとってほしいということを訴えることになります。

しかし最近、フランスのマクロン大統領が「フランスは米中対立に巻き込まれたくないんだ」というような趣旨の発言をしていまして、ヨーロッパの経済的にも中国との関係が強いので、あまり中国との対立を深めたくない。
一方アメリカは、中国に対して非常に強硬姿勢を強めている中で、岸田総理が最終的にどういう合意を導いていくか、この辺は“出たとこ勝負”という首脳同士の議論もありますので、岸田総理の手腕が問われるところだと思います。
小川キャスター:
どう動いて導き出すことができるのか。そして長期での注目点ですが、岸田総理が長年取り組んでいる核軍縮についてです。

星コメンテーター:
岸田さんのライフワークで、さらに広島で開催でもありますので、この問題、どう最終的に打ち出してくるかがポイントです。
今、国際社会は核軍縮にとっては非常に逆風。ロシアが核兵器による威嚇・脅しを続けてますし、北朝鮮も核実験の準備を進めていることもあって逆風ですが、その中で、核軍縮に向けた動きを進められるかどうかということです。
19日に首脳同士で原爆資料館を視察したり、被爆者との対話もありますので、1歩でも0.5歩でも核軍縮に向けた動きを進められるかどうか、この辺が岸田さんのライフワークをどういうふうに打ち出すかというところで注目点だと思います。