「あの子の命が誰かの助けになるなら。彼もその使命を背負っている」

事故の後しばらくは、伊織さんを亡くしたこと、加害者への怒り、とにかく全てを受け入れられない状態が続きました。

しかし、ほかの遺族とのかかわりや、伊織さんの事故と向き合うことを通じて、少しずつ気持ちを整理することができたといいます。

▼三浦さん「本当に私たちが悲しみとか苦しみの中にいることが、息子の側から見たらとてもつらいことだと思った。あの子の命が誰かの助けになるのであれば、私たちにとっても救いだし、彼もその使命を背負ってる」

そう感じた三浦さんは、事故の悲惨さや飲酒運転の根絶を訴える活動に参加し始めました。

事故から1年後には、伊織さんの通っていた高校で、伊織さんの同級生たちと、展覧会を開きました。事故、事件の被害者の身長を型取ったオブジェやメッセージを準備し、命の尊さを伝えました。