「動かない、本当に。」飲酒運転に奪われた長男

高校で自転車競技部に所属し、亡くなる一週間前には大会で初めての入賞を果たしていた三浦伊織さん。「大きな賞を取ってみんなを驚かせたい」そんな矢先、大好きな自転車に乗って帰宅していた時に、飲酒運転の車が突っ込んできたのです。

▼長男・伊織さんをなくした三浦由美子さん
「警察官から、息子じゃないかって告げられたときも、『いや、うちの子じゃないかもしれない何かの間違いだ』というのが一番にはしった考え。『病院で違う人だって確認してこよう』ぐらいの感覚で病院に向かいました。」

しかし、病院で待っていたのは、変わり果てた姿の伊織さんでした。

▼三浦さん「爪をかむ癖があったんです、息子が。手を見た時に、これはもう間違いなくうちの子の指だっていうのが分かったので、そこで受け止めるしかなかった。動かない、本当に。直前まで元気だった子がこんな姿になっているというのは、とても受け入れられる状況ではなかった。」