アメリカのバイデン大統領は、G7広島サミットに出発する前に演説し、野党との協議が続く「政府の債務」の上限の問題に関連して「アメリカ国債がデフォルトに陥ることはない」と改めて強調しました。

バイデン大統領は17日、G7広島サミットへの出発を前に、野党との協議が続く政府の「債務の上限」の引き上げについて演説しました。

バイデン大統領
「アメリカは借金を踏み倒す国ではありません。これまで、これからもデフォルトには陥りません」

アメリカでは、議会が「債務の上限」の引き上げなどの対策で合意できなければ、6月1日にも国債が債務不履行=デフォルトに陥るおそれが指摘されていますが、バイデン大統領は「デフォルトにはならない」と改めて強調しました。

バイデン氏はこの問題に対応するため、G7広島サミットへの出席後に予定していたオーストラリアなどへの訪問を取りやめていて、21日に帰国し、その後、野党側とできるだけ早く合意したい考えです。

一方、野党・共和党のマッカーシー下院議長は記者会見で「協議にかけられる時間が短い」と指摘したうえで、デフォルトのおそれが迫っているのはこれまで野党との協議に応じてこなかったバイデン政権の責任だと強調しています。