京都市にある法厳寺にはユリヤさんが描いた作品が展示されています。
訪れた人は食い入るように見つめていました。

ユリヤさん「この戦争の中でたくさんの人が家を失ってしまいました。だから私は窓だけを描くことにしました、残ったのは窓だけです、本当の家はないんです。そんな苦しい気持ちを伝えたくて描きました」

参拝客
「最初見たときはカラフルに見えたので、おとぎ話、架空の世界のイメージだったが、話を聞くと、今起こっていること、実際に体験されたことがもとになって、描かれていると改めて感じた」

「虹は希望」戦場のがれきを“虹継ぎ”で修復

早速、作業着に着替えたユリヤさん。ウクライナ人の支援事業を行っている吉村大作さんとともに準備を進めます。

戦地で傷ついた日用品などの「がれき」を現代アートの作品に甦らせるプロジェクト。
まず、修復に取り掛かったのは割れた皿。断面に接着剤を塗り、皿の破片をつなぎ合わせていきます。

実はこれ、日本の伝統的な「金継ぎ」と呼ばれる技法を参考にしたもの。接着部分に金粉を装飾して仕上げますが、ユリヤさんはそこに虹を描き「虹継ぎ」にアレンジするといいます。

ユリヤさん「虹は希望を表しています。虹は雨の後で空に現れる。戦争という恐ろしい雨の後で、戦争の後で回復して、ウクライナは平和な国になる希望です」