青森県内の多くの小学校では、もうすぐ運動会。誰もが一度は1等賞をとってみたいと思うのではないでしょうか?あっという間に速く走ることができるというコツや裏ワザは本当なのか?取材しました。
県内では多くの小学校でこの時期に運動会が行われます。今回は速く走れると巷で噂の“裏ワザ”の検証とプロが教えるコツを調査します。訪ねたのは、青森市の陸上クラブ「こたけアスリートクラブ」。小中学生 約130人が在籍しています。


まずコーチに試してもらったのは足が速くなると言われる“裏ワザ”。本当に効果があるのか検証です。川野 奨也コーチに30メートルの直線をいつも通り走ってもらうと、タイムは4秒01。

続いて裏ワザを試します。使うのは「輪ゴム」。足の親指から足首にかけて一回ねじらせて足にかけます。


※こたけアスリートクラブ 川野 奨也コーチ
「すごく引っ張られる感じはあります。指が常に開いているような感覚」

この状態で、いつも通り走るとタイムは3秒90。輪ゴムを使わずに走った時よりも0秒11速くなっています。
※こたけアスリートクラブ 川野 奨也コーチ
「正直輪ゴムをつけていたほうが走りやすかったですね。まさかのですが。最初の10歩くらいはいつもと同じ感じなのですが、スピードがでてきたらポンポンポンポン足が進んでいくような感じで走りやすかったですね。」

この裏技に科学的な裏付けはありませんが、川野コーチは「“これで速く走れるかもしれない”と精神面でのサポートになるのでは?」とのこと。今回は、検証の時間のみ輪ゴムを装着しましたが、長時間の使用は足に負担がかかるおそれがあるため注意が必要です。

では、クラブのコーチが教える確実に速く走れるコツとは?まず覚えてもらいたいのは、“スタートダッシュの切り方”です。徒競走のポイントはスタートダッシュをどれだけ上手に切れるかどうかだといいます。
※こたけアスリートクラブ 藤田 紘將コーチ
「まず体重のかけ方がスタートするときにすごく大事で、よく『よーい』の時に体重がすごく下がってしまっている人がいて、これだとよいしょと前にスタートしてから出さなくてはいけなくなるので少しそこで差がついてしまいます。コツとしては前足にしっかり体重を乗せてほぼ倒れるくらいまで体重をかけてあげて一気にスタートする。」



クラブの子どもたちにコツを教わる前と教わった後の走り方で実際にタイムを比べてもらいました。

タイムを見てみるとコツを教わる前は5秒33。教わった後は4秒95と格段に速くなっています。

※こたけアスリートクラブ 部員
「最初はこうで勢いをこうやってつけるのは少しスタートが遅くなって、最初から前傾姿勢のほうが少し早く出られるようになった気がします。」

2つ目のコツはスタート直後の走り方です。
※こたけアスリートクラブ 川野 奨也コーチ
「体を倒して10歩だけ下を向いて走ってゴールに向かってまっすぐ見て走る。体を少し倒してあげて、ちょっと下向いていくと体が前に倒れることで前に進みます。かつ、しっかり地面に力が加わるので踏ん張って走ることができます。そうするとスタートダッシュを早く走れるようになります。」



こちらも、クラブの子どもたちに教わる前と後でタイムを比べてもらいます。タイムを見てみると0.03秒速くなっています。

※Q.みんな1回目と2回目どっちが速かったと思う?
※こたけアスリートクラブ 部員
「2回目です。体が前に行ってないから、ブレーキがかかっているみたいに感じたけれど2回目は前に(体が)倒れていた分、最初のところが速く走れて速くなったと思います。」

この2つのポイントで相手に差をつけちゃいましょう!また、速く走るためには靴を正しく履くことや自分にあった靴を選ぶことが大切です。

青森市にある靴店で靴の専門知識や技術を持つシューフィッターと呼ばれる販売員に教えてもらいます。
※橋文シューフィッター 小峠 宏貴さん
「まずベルトを外していただいてそれから足をいれていただきます。そしたらここがポイントです。かかとをトントンします。そして普通に置いてベルトをぎゅっとしめます。これでオッケーです」


この正しい履き方、ポイントは「かかと」です。走りやすい靴を選ぶ時にも「かかと」に注目するといいとのこと。
※橋文シューフィッター 小峠 宏貴さん
「かかと周りが硬くてしっかりしていることです。足が靴の中に入ってしっかり安定するためにかかとの硬さというのはすごく大事になるので、かかとが硬くてしっかりした靴がおすすめです。」


もうすぐ運動会を控える小中学生の皆さん!今回紹介したポイントをしっかり押さえて正々堂々と勝負してゴールを目指しましょう!