中国の裁判所は11日、国家政権転覆扇動罪に問われた人権活動家に懲役8年の実刑判決を言い渡しました。この人権活動家はアメリカでがんを治療していた妻に会うため、渡米することを求めていましたが、当局に阻まれ、拘束されていました。

中国の人権活動家・郭飛雄さん(本名・楊茂東)は2021年、アメリカでがんを治療していた妻に会うため、渡米しようとしましたが、当局に阻まれ、出国が叶わないまま、この年の12月、当局に拘束されました。

その後、郭さんの妻は去年、アメリカで死去しましたが、中国南部・広東省の裁判所は11日、郭さんに対して懲役8年の実刑判決を言い渡しました。

関係者によりますと、長期にわたって、インターネット上で文章を公表したことや出国を阻まれた際に外国メディアの取材に応じ、中国の政治制度を攻撃したことが国家政権転覆扇動罪に問われたということです。

判決を受けて、郭氏は無罪を主張し、控訴する方針です。

また、今回の裁判について、在中国アメリカ大使館もツイッター上でコメントを発表。外交官が傍聴を試みるも妨害されたことを明かした上で、「迅速な釈放を求め続ける」としています。