選挙で市民が投じることができる票は1人1票です。
しかし、最終の得票数を見ると、小数点以下が記載されたものもあります。例えば、1234.567票といったものです。
なぜ、こうした“小数点以下”の数が生まれるのでしょうか。
その理由は按分票にありました。山形県選挙管理委員会に聞くと…。
小数点以下の数が生まれる「按分票」
「按分票」とは、名前の通り、票を“按分”つまり“分けた”ものです。
候補者に“同じ氏名の人”や“名字又は名前が同じ人”がいた場合で、投票用紙に“同じ氏名”や“名字又は名前のみ”が記載されたとき、この票が有効票と判断されれば、「按分票」となります。
「按分票」となった時の分け方は、単純に半分にする、というようなものではありません。各候補者の得票数の割合によって分けられます。
例えば、「はくさんたろう」さんが6票。「はくさんじろう」さんが4票を獲得した場合。
「はくさん」とのみ記載された1票が「按分票」と判断されれば、「はくさんたろう」さんに0.6票分が、「はくさんじろう」さんに0.4票分が分配されます。

これが、得票数に小数点以下が生まれる理由です。
尚、小数点以下の数字は小数点第4位以下が切り捨てられます。
国政選挙で政党名を記載するケースでもこの按分は行われるということです。