アメリカとフィリピンが中国を念頭に南シナ海で防衛協力を強化する方針を確認したことに対し、中国政府は「断固反対する」と反発しました。

アメリカのバイデン大統領は1日、ホワイトハウスでフィリピンのマルコス大統領と会談。

中国を念頭にフィリピンとの防衛協力を強化する考えを示したうえで、南シナ海におけるフィリピン軍や艦船に対する武力攻撃は、アメリカと共同で防衛にあたる相互防衛条約を発動させる対象になると強調しました。

これに対し、中国政府は強く反発しています。

中国外務省 毛寧報道官
「中国は、いかなる国家が二国間条約を口実に南シナ海問題に介入し、中国の領土主権や海洋権益を損ねることにも断固反対する」

中国外務省の毛寧報道官は4日の記者会見で、「南シナ海情勢は全体的な安定を保持し、航行や飛行の自由に何の問題も存在しない」と主張しました。

南シナ海について外部勢力が口を出す問題ではないとして、アメリカをけん制しています。