春の褒章の受章者が発表され長野県内在住の10人が選ばれました。

受章するのは、農業や商業などに打ち込んだ人に贈られる黄綬褒章(おうじゅほうしょう)が4人、科学分野で業績を挙げた人に贈られる紫綬褒章(しじゅほうしょう)が1人、公共の仕事に尽力した人に贈られる藍綬褒章(らんじゅほうしょう)が5人となっています。

このうち、塩尻市の東京大学名誉教授・高津聖志(たかつ・きよし)さん78歳は紫綬褒章を受賞します。

免疫学の第一人者で、アレルギーの炎症に深く関わっているタンパク質「インターロイキン5」を発見。

ぜんそくの重症患者用の新薬開発につながりました。

(東大名誉教授・高津聖志さん)
「長い間よく頑張ったなと、小さな研究グループで。実験室で見つけた物質が、人の病気の治療に結びついたというのは非常に運が良くて、光栄だった」

1980年代には、のちにノーベル生理学・医学賞を受賞する本庶佑(ほんじょ・たすく)京都大学特別教授とも研究を共にした高津さん。

現在は、富山県薬事総合研究開発センターの所長を務め、研究者の指導などにあたっています。

(高津聖志さん)
「まずやりたいことがあったら、それに熱意をものすごく持って、創意工夫をして、そしてあと人と接するときに誠意を持って。その三つが非常に重要であろうと」