3年後にEV販売をいまの60倍以上に。どのように達成する?
ーー100年に一度の大変革期。注目されるバッテリーEV、3年後に今の60倍以上にあたる年間販売150万台計画は、どのように成し遂げていくのでしょうか。
バッテリーEVについて非常に注目をいただいていますし、そこへの期待が高いというのも十分理解をしてるんですけど、これを突然始めたわけではありません。現会長の豊田章男が社長の時代からですね、バッテリーEVについての取り組みは粛々と進めてきています。
21年の末には、30年に大体350万台ぐらいの目線でということを申し上げてますので、いわゆる土台作りみたいなものは、しっかりと進めてきてます。その上で、中間のマイルストーンとして26年では、大体これぐらいの規模を目指していくということを今回お話をしました。既に市場の期待値というのは、十分相当するニーズがあるわけですから、我々がしっかりそこに向けて取り組むということだと思いますし、大体150万台ぐらいを生産できるだけの、電池の供給ですとか、開発体制ですとか、そういうのは大体整ってきてますので、しっかり宣言しながら、確実に実現していく。そういうフェーズに入ってるんだなという理解でいます。
ーー150万台達成のキーとなるポイントは?
やはりお客様の期待値にちゃんと応えられるバッテリーEVをどんどん作っていくっていう、車の魅力をしっかり出していくってことだと思うんですね。既に我々が世の中にご提供してるバッテリーEVももちろんあって、良いところ、改善すべきところ、いろんなお声も頂戴してますので、そういうことをしっかり真摯に受け止めながら、改善のスピードをどんどん早めていく必要があると思います。今世の中に存在しているものを上回る期待値が、やっぱりお客様の期待値ですから、そこに向けた改善サイクルを早くして、どんどん魅力ある商品を、幅を広げていく。いずれにしてもスピードを上げていくっていうことを一生懸命やっていくということだと思います。
ーーEV戦略のポイントはアメリカですか?
マーケット的にリードをしていくのは北米と中国の2地域になるんだろうなとは思います。現実に今もそういう状況になってますのでその地域に対しては、現地生産ですとか現地開発という、よりスピードを高めていくための取り組みも我々ももっともっとやっていかないといけないと思いますし、同時にその地域のニーズに合わせた商品ラインナップをしっかり揃えるということだと思うんですね。
現地開発をしていくことも、地域ニーズにしっかり応えるという意味では非常に有効な手段だと思う。ある意味あまり日本で一元的に完結してやるというよりは、地域の生産体制、あるいは地域の開発体制をしっかり活用しながら、同時並行的にいろんなことを進めていくということだろうというふうに思います。
ーーその地域地域でやっていくというのは投資もしっかり行うということですか?
それに応じた投資をやっぱりしていかないといけないし、これも21年の末にバッテリーEV関連、車両電池投資含めて4兆円。うち電池で言うと2兆円ぐらいの投資規模を公表していて、それを確実に今実行段階に移しているので、しっかりとロードマップにのせながら、実行していくということだと思います。