午前10時からispaceの記者会見をお伝えする予定です。
日本の宇宙ベンチャー「ispace」は、日本時間のきょう未明に予定していた月面着陸について、「通信の回復が見込まれず、月面着陸の確認の完了が困難と判断した」と発表しました。民間初の月面着陸は「失敗」しました。
日本の宇宙ベンチャー「ispace」が開発した月面着陸船は、日本時間きょう午前0時40分ごろ、月の軌道上から月に向かって降下し、午前1時40分すぎに月面に着陸する予定でした。
着陸船は軌道を外れたあと順調に降下を続けていましたが、ispaceによりますと、月面に着陸するタイミングで通信が途切れ、月面に無事着陸できたかどうか、確認が取れていない状況だということです。
ispace 袴田武史CEO
「月面着陸できなかった可能性はあるが、まだ解析中なので、月面着陸できなかったという確認はできていない」
今回の月面着陸船は「HAKUTO-R」と名付けられたispaceの月面探査プロジェクトの第一弾で、月への着陸が成功すれば民間のプロジェクトとしては世界初の快挙となり、注目が集まっていました。
ispaceはさきほど、「4月26日午前8時時点において、通信の回復が見込まれず、月面着陸の確認の完了が困難と判断した」と発表しました。
発表では▼現時点で得られているデータに基づくと、着陸の終盤、着陸船の姿勢が月面に対して垂直状態になったことを確認している。▼着陸予定時刻を過ぎても着陸を示すデータの確認にはいたらなかった。▼推進燃料の推定残量が無くなったこと、及び急速な降下速度の上昇がデータ上確認されている。などとして、「これらの状況から、月面着陸船は最終的に月面へハードランディングした可能性が高い」としています。
ispace 袴田武史CEO
「現時点では月面着陸完了の見込みがありませんが、着陸フェーズまで実行できたことで多くのデータと経験を獲得でき、このミッションの意義を十分に達成したと考えております」