■分厚い中間層のためのNISA拡充


岸田総理
「我が国個人の金融資産は2000兆円と言われていますが、その半分以上が預金・現金で保有されています。私は、貯蓄から投資へのシフトを大胆・抜本的に進め、投資による資産所得倍増を実現いたします」

岸田総理は、「資産所得倍増プラン」を掲げ、具体策としてNISAの抜本的拡充を挙げた。政府関係者によると岸田総理は、この真意について次のように語った。

岸田総理
「資産所得の話って、結局中間層の資産所得をどうやって増やせるか、そこがポイントだから」

自民党の「証券市場等育成議員連盟」の会長を長年務めている岸田総理は、NISAの仕組みにも精通していて、NISAを通じて特に中間層が資産運用できるように、と考えたのだ。

アメリカでは資産運用などによって家計金融資産が10年で3倍になっているのに、日本では1.4倍にとどまっている。日本も中間層のマインドが資産運用に向かえば経済成長のチャンスがあるのではないか、というのが岸田総理の考えだ。

投資初心者にも適している「つみたてNISA」は年40万円の非課税枠を最大20年使える制度。この限度額引き上げや時限措置の撤廃、投資できる商品の拡大などが検討事項となりそうだ。

■成長戦略の切り札?スタートアップキャンパスとデジタルサービス


自民・甘利明前幹事長
「総理が初めてスタートアップの国際キャンパスということに言及しています。これはおそらくほとんどの人が考えているよりも10倍くらい壮大な計画であります」

「スタートアップ推進議連」での甘利前幹事長


5月12日、国会内で行われた「スタートアップ推進議連」。甘利前幹事長は総理の演説を受けてこのように解説した。

岸田総理はシティ演説の中で、スタートアップ投資を成長戦略の柱のひとつに据えたうえで「海外の一流大学の誘致を含めたスタートアップキャンパスの創設」に初めて言及した。

実はこのスタートアップキャンパス構想、すでに水面下では動いていて、アメリカ東部の複数の大学を東京都内に誘致し、若者がスタートアップに気軽に飛び込んでいける環境を整えたいのだという。
甘利氏は「大学の公用語は英語というくらいにして、世界を変えるスタートアップは日本から、という勢いでやっていく」などと構想を語った。

一方、デジタルの分野では、平井前デジタル大臣らが4月21日に総理官邸を訪れ、次世代のインターネットであるWEB3.0(ウェブスリー)を「岸田内閣の成長戦略のど真ん中に位置づけるべき」と訴えたが、ロンドンで岸田総理は「NFT(非代替性トークン)、メタバースなど、WEB3.0の推進のための環境整備も含め、新たなサービスが生まれやすい社会を実現します」と発言。
政権としてもこの分野にコミットする姿勢を明確にした。