AI=人工知能を使って歯科衛生士不足の解消を目指します。岡山市に本社を置く「東和ハイシステム」が、全国の歯科医院向けにAIを活用した新たなシステムを開発しました。これまでになかった画期的なシステムとは?

「EPP・3、1、2」担当者が口にする専門用語、そして身に着けているのは特殊な眼鏡にイヤホン…これは一体?

(東和ハイシステム サポート支援Gr 内田英彦部長)「こちらがAI音声歯周病検査システム『P―Voice』といいまして。音声で歯周病の検査結果を入力できるシステムです」

(歯科衛生士)「右上5」

歯科医院向けのシステム開発に取り組む東和ハイシステムが開発した「P―Voice DentalSpirit」です。AI=人工知能を使った音声認識を活用。歯科衛生士の声に反応して患者の歯周病検査などを行うことができます。このシステムが歯科医院にもたらすものとは…? 

従来、歯科医師・衛生士は両手を使い患者の歯の診療を行うため、検査は1人ですることができず、もう1人、その検診内容をカルテに記入する記録員が必要でした。しかし「P―Voice」を導入すればAIによる音声認識でカルテ入力ができるため、1人で検査を完結させる事が可能になるのです。また特殊な眼鏡には、現場の意見を反映させる工夫も。

(坂井亮太キャスター)「私もこのスマートグラスつけてみたいと思います。お!このグラスをつけると、目線の先には、この大画面が写し出されているんですが、目線を下げても作業がしやすいように、手元が広く見えるような仕様になっています」

目線を落とすと“実際の光景”が、目線を上げると“カルテ画面”が確認できます。国は、国民に対して毎年の歯科健診を義務付ける「国民皆歯科健診」の導入を目指していますが、現状では歯科衛生士は不足しているといいます。デジタル技術を活用することで、慢性的な人手不足の解消をめざします。

(東和ハイシステムサポート支援Gr 内田英彦部長)「歯科業界のリーディングカンパニーになりたくてですね。これから歯科医院をどんどん『DX化』をしていく。患者さんにとってもスムーズな診療が受けられますので、やはり時間短縮という形で、来館されてから、帰られるまで『スムーズな時間を提供できる』と考えています」

「P―Voice」は、システムやデバイスなどのリース料が月額2万円強。東和ハイシステムでは、全国6万7000の施設に向け販売を開始しています。