施設から20キロ離れた空き家で…
施設の職員:「この戸ですね。これが普通にあいていて…。従業員が基本的に入って利用者さんは基本的に入らないところですね」

外に通じる窓があいていました。
施設の職員:「基本は朝8時半と9時に(点呼を)行っていて、その時はまだ居室と食堂を徘徊していて職員が見ていたんですけど、10時ごろにさっきの戸があいている状態だったので」

行方不明の直前、男性は施設内を徘徊していたといいます。

施設職員:「なるべく早く見つかって無事にいてくれればと思ってます」
記者:「すいません。ありがとうございました。失礼します」
しかし、この4日後、最悪の事態となってしまいました。
記者:「男性は施設からおよそ20キロ離れた空き家の敷地内で遺体で見つかったということです」
行方不明になって6日目の朝。男性は富山県上市町の空き家の敷地で、遺体で見つかりました。死因は低体温症でした。

1か月後。男性の家族を訪ねました。
記者:「チューリップテレビです。大変な時に申し訳ありません」

男性の次女が取材に応じました。亡くなったのは87歳の片口重明さん、次女が心境を明かしました。

片口さんの次女:「申し訳ない気持ちしかないですね。私の中でそれをだますような形で最後終わっていまったので、本当にその申し分けない気持ち。本当にごめんねしか言えなくて」

片口さんが施設から出たのは初めてではなかったといいます。
片口さんの次女:「5回目なんです。様子がおかしい。今までと違っていたっていうのは感じていたので。不安な点はいくつかあったんです。ちょっと認知症の状態が変わったというか」



直前に起きていた異変…。
行方不明になるのを防げなかったのでしょうか?
施設から消える高齢者、その対策は…。私たちは取材を続けます。