トロッコ電車の愛称で親しまれる北アルプスの黒部峡谷鉄道が、20日から一部区間で営業運転を始めます。コロナ禍でゼロだったインバウンドの予約はコロナ前の水準を超えています。

トロッコ電車の始発駅、宇奈月温泉駅では19日、翌日からの本番を前に運転士の慣らし運転が行われました。

黒部峡谷鉄道 浦島孝之さん:
「いよいよあすから始まるなと、期待感でいっぱいです」

北アルプスの黒部峡谷を縫うように走る初夏の観光の目玉、トロッコ電車。

トロッコ電車を運営する黒部峡谷鉄道によりますと、ことしの4月と5月の予約数はおよそ7万1000人と、去年の3倍近くに増加。中でも、去年までの3年間ゼロだったインバウンドの客はおよそ2万2000人と、コロナ前よりも1割増えています。

黒部峡谷鉄道 浦島孝之さん:
「渡航規制でなかなか日本に遊びに来られなかったお客様、やっぱり日本に来たかったんだろうなというのが、この予約の状況に現れているんじゃないかなと」

トロッコ電車の始発駅、宇奈月温泉駅では、朝から売店やレストランのスタッフが準備に大忙し。

レストランスタッフ:「ワクワクしている」

待ちに待ったこの時のため、外国人が喜ぶ新メニューも…。

レストランスタッフ:
「白エビのかき揚げ丼なんですけど、白海老のみで山にして。チャーシューも今まで2枚だったけど4枚にして豪華にしようかと」

不遇の時期を経て、ようやく迎えた今シーズン。ゴールデンウィークの予約は19日の時点で去年の実績をおよそ3000人も上回っています。

黒部峡谷鉄道 浦島孝之さん:
「富山県には弊社をはじめアルペンルートやとなみチューリップフェアがちょうどGWの時期になるので、3社が力を合わせて連合軍で海外のお客様をぜひ富山県にお連れしたい」