大規模な災害で「断水」発生した時、市民や企業などが所有している「井戸」を生活用水の水源として活用する取り組みが浜松市で始まりました。その名も「防災井戸」です。
<プライベートサウナ チルボックス 伊奈毅オーナー>
「こちらになります」
Q.井戸と言えばこのイメージ?
「そうですよね」
Q.ちょっとやっていいですか?(くみ上げた後)今回どうしてこれ(井戸)をつけたんですか?
「サウナに欠かせない水風呂。水風呂に地下水を利用したいと思って今回井戸を掘った」
浜松市東区に2022年11月オープンした地下水が自慢のプライベートサウナ「チルボックス」です。地下80mからくみ上げていて、水温は年間を通して16℃前後です。手でくみ上げるため災害時に電気が使えなくても、水源の流れが変わらない限り水が使えます。
<伊奈毅オーナー>
「何かうちのお店の特性で地域の皆様に還元できることがあるのかなと考えた時にですね、防災井戸というのをインターネットで発見しまして、これいいなと思って」
2022年9月、静岡県内を襲った台風15号では、静岡市などで大規模な断水が発生し、飲み水だけでなく、水洗トイレや洗濯などの生活用水も使えなくなりました。
想定される南海トラフ巨大地震でも、水の確保が課題になっていて、浜松市は市民や企業が所有している井戸を災害時に生活用水として活用する仕組みを新たに導入しました。
<浜松市危機管理課 小林正人課長>
「生活用水ということなので、飲み水ではありませんので、飲めません。入れ物はご自身で用意していただきたい」
<清水英之記者>
「浜松市の防災マップです。3月下旬から防災井戸の掲載が始まりました。数えると15か所の防災井戸があります」
<神谷守さん>
「こちらです。どうぞ」
浜松市東区の一級建築士、神谷守さんも防災井戸の登録に協力しました。
<神谷さん>
「これ打ち込み式の電動ポンプになってましてね。地下11mくらいからくみ上げています」
神谷さんの家では家庭菜園の水やりや車の洗車に利用しようと、6年前にこの井戸を掘りました。水を出してもらうと。
<神谷さん>
「毎分11リットルは出ています。1時間で20リットルのポリタンク、30個は供給できます。私は建築設計の仕事をしていて、災害時に応急危険度判定士という業務を行っていて、災害に対してご協力するという気持ちがございます」
水は電気でくみ上げていて、停電に備え小屋には発電機を置いています。
<神谷さん>
「停電になった時に発電機から電源を供給されるようになっていて、あそこのコンセントを差し替えるようになってます。災害時にその時使うんじゃなくて普段の生活の中から慣れて使っていないといざという時困ってしまいますから」
浜松市は今後、防災井戸をできる限り増やしたいと考えています。
<清水記者>
「最後にもう一度おさらいです。今回の防災井戸は飲むことができません。手を洗ったり、トイレの水などの生活用水としてだけ使用することができます。ご協力よろしくお願いします」
改めて、浜松市内の防災井戸の場所を地図で見ると、浜松駅周辺の市街地のほか、浜北区や天竜区、北区の細江町など市内の広い範囲に点在しています。県内は地下水が豊富ですから、浜松だけでなく他の地域でも災害時に井戸を活用できそうです。
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