端午の節句を前に各地で準備が進んでいます。5月5日に向けてこいのぼりの生産もピークとなる中、全国トップのこいのぼりメーカーが新たな取り組みを始めました。創業70年を超える会社が新年度から始めたのは「メタバース」そして「AR」です。
こいのぼりを生産している岡山県和気町の「徳永こいのぼり」は、国内シェア約3割を誇るメーカーで、今年の端午の節句に向けた生産がピークを迎えています。従業員らは、裁断や絵柄を縫いつけて、約16万匹のこいのぼりを製造しています。
そんな生産数日本一を誇る企業が新年度から新たなサービスを始めました。インターネットの世界に構築された「3次元の仮想空間」に、自分自身の分身であるアバターを出現させ、会話や交流などを行えるサービスです。
「徳永こいのぼり」のメタバースでは、自社製品の展示・販売や、創業までの歴史、さらには過去に行った海外での展覧会などを見ることができます。
(徳永こいのぼり 永宗 洋 専務)「基本的に企業のPRだったりとか、これまでの活動を中心に掲載しているんですけど、中には歩いていただくと、弊社のECサイトに飛べるようなコーナーも設けておりまして。そこから、関心を持っていただければHPにも飛べるようになっているので、通常の買い物も」
(坂井亮太キャスター)「徳永こいのぼりでは、デジタル技術を活用したオンラインでの展示販売も行っているんです。このようにスマートフォンの画面をかざしてみると、このようにAR技術を活用して、何もない所でも、こいのぼりの原寸大の大きさを確認することができます」
(徳永こいのぼり 永宗 洋 専務)「伝統文化を売っているような商材は、なかなか若い人らに関心を持っていただけないこともあって。こういったデジタル技術を活用することで、海外の方とか、もちろん国内の方にも、新たな顧客としてこいのぼりを見る機会を作ることが出来ればと思って」
徳永こいのぼりでは今後、メタバース空間を活用したイベントなども実施したいということです。