去年11月、97歳の男が運転する車が歩道に突っ込み、5人が死傷した事故の裁判で、12日、被告の男に禁錮3年、執行猶予5年の有罪判決が言い渡されました。
高齢運転者による事故が後を絶たない中、免許返納の状況はどうなっているのでしょうか。自治体の担当者は、免許返納をさらに進める必要があると話しています。
松井綾乃アナウンサー「伊達市役所に来ています。こちらでは免許を自主返納した人にはタクシーの割引券を配るなどして、その後の生活をサポートするための制度を設けています。」
去年、伊達市で免許を返納した高齢者は255人。前の年に比べて4人少なくなっています。一方、伊達市の免許返納者をサポートする制度の利用者数は、去年はおととしに比べて30人ほど多い186人と増加しました。しかし、高齢者だけで暮らす世帯などはなかなか免許が返納できていない現状もあるといいます。
伊達市生活環境課・もて木奏恵さん(※「もて」は手偏に茂)「免許を返納してしまうとどうしても、交通の便の関係でまだ車を手放せないという人もいる」
伊達市内でも高齢者が関わる交通事故が減らず、免許返納を進める必要があると担当者は話します。
伊達市生活環境課・もて木さん「交通事故防止のためにということで、高齢者が関係する事故が増えている面を受けて、こちらの制度を利用していただくことで運転免許返納のきっかけになれば」
伊達市では、制度をより使いやすいものに改善して免許返納を後押しできる環境を整えていきたいということです。