ロシアによる侵攻が続くウクライナでは、引退した音楽家が30年ぶりに楽器を手にとり、毎朝、首都キーウの街角で演奏を続けています。

ウクライナの首都キーウに響くトロンボーンの音色。演奏しているのは、かつてプロの音楽家として活動していた80歳のドゥトキンさんです。

ドゥトキンさん
「トロンボーンを吹くのは30年以上ぶりになります。戦争が本格的に始まり、再びトロンボーンを手にとりました」

演奏するのは、ウクライナ国歌や国民的愛唱歌。近所の人々も一緒に歌います。

毎朝続けているということで、「私たちは戦争に勝つまで歌い続ける」と話していました。

東部では激しい攻防戦が続き砲弾の音が響くウクライナ。1日でも早く平穏が訪れることを願いながら、ドゥトキンさんたちはきょうもこの小さな演奏会を続けています。