NPO法人化 「身寄りなし問題研究会」の更なる一歩

2月26日。この日開かれたのは、身寄りなし問題研究会がNPO法人になるのを記念した会です。この団体はもともと介護や福祉の関係者、弁護士らが定期的に集まって「身寄りなし問題」を学ぶ任意団体でした。代表を務める須貝さんの本業は、高齢者の相談窓口である包括支援センターの職員です。

【須貝代表】
「身寄りがないから施設入所ができないアパート契約できない。へたすると病院も断る場合があるというそういう相談が結構ある」

須貝さんは研究会がNPO法人になるのに合わせ3月末で包括支援センターの仕事を辞めることにしました。これまでの経験を踏まえ、身寄りがない人の居住支援により力を入れていきたいと考えています。

【須貝代表】
「区切りがついたというか、今まで任意団体だったのでこれからNPOとしてまい進できるかなと思っている」

身寄りがなく研究会を頼った木村真さん(19)。木村さんは身寄りなし問題研究会が所有するアパートで、住まいがあることのありがたさを実感しています。

【木村さん】
「俺も今、身寄りなし問題研究会がいなかったらたぶん(身元保証問題に)悩まされていましたね。もしくは路上でくたばってましたね。本当にそれはあると思います」

実は木村さんはアーティストとして活動していて今は作品作りに力を入れています。

【木村さん】
「俺は別に特には身寄りあってもなくても、たぶんこの性格なんで今できることはいくら頑張っても保護者作れないので、だから今できることを最低限やろうかなというかんじですね」

身寄りがない人も安心して暮らせる世の中へ…。居住支援の現実を見つめながらセーフティーネットを陰で支える人たちがいます。