ゴルフのメジャー今季初戦マスターズが6日(日本時間)に開幕。2年ぶりの優勝を目指す松山英樹(31)は2バーディー、1ボギーで初日を1アンダーの26位タイ。昨季の日本ツアー賞金王・比嘉一貴(27)は2バーディー、3ボギー、1トリプルボギーの4オーバー73位タイのスタートとなった。解説を務め、マスターズに11回出場した中嶋常幸プロ(68)が1日目を振り返り、2日目の展望を語った。
■松山の1日目
26位タイ、1アンダー
前半|ー|〇|ー|ー|ー|ー|ー|ー|〇
後半|ー|ー|ー|ー|ー|ー|ー|ー|△
■比嘉の1日目
73位タイ、4オーバー
前半|△|ー|〇|ー|ー|〇|ー|ー|△
後半|ー|△|+3|ー|ー|ー|ー|ー|ー
小笠原亘TBSアナウンサー:
松山英樹プロ、このスコア2バーディー、1ボギーの1アンダーで26位タイですが。
中嶋プロ:
1アンダーっていうのが信じられないぐらい。もっと内容良かったよね。
小笠原アナ:
そうですね。本人が一番思ってるでしょうね、あれだけフェアウェイからセカンド打って。
※松山はこの日フェアウェイキープ率100%を記録
中嶋プロ:
でもね一番良かったのはね、彼の表情が穏やかだったこと。それから(松山を悩ませる首や手首の)痛みを感じさせることがなかった。この2つが良かった。だから1アンダー以上に明るい材料が多い。でも天候がなあ。
※2日目からは現地は雨の予報
小笠原アナ:
雨が降ると僕はもう(松山が優勝した2021年大会の)3日目の65のイメージしかないですから。急にグリーンのスピードが変わったときに、1人だけホイホイホイって。
中嶋プロ:
雨だけならいいよ。うん。雨だけだったら、明日は寒いんだよね。
小笠原アナ:
寒いのが問題ですね。寒いと首に痛みがきそうな、その不安がちょっとある。我々は残念ながらその寒さを感じられる場所にいませんけどね。なぜかっていうことは言いませんけど。
中嶋プロ:
(松山を担当する)飯田光輝トレーナー(46)がいるから、飯田トレーナーがいるから何とかいけるでしょう。飯田頑張れよ。飯田にかかってるからな。
小笠原アナ:
もう1人ですね、比嘉一貴プロが・・・
中嶋プロ:
もったいない。9番を、あの右のちょっとオーバーしたところから普通にパーとる、なんでパターもちゃったんだろうなパターでも何でもいいや。あのパーパット1mちょっとのパーパット、そんなに弱いパットしなくたっていいじゃないって。
※9番のパー4でセカンドショットをグリーン奥につけた比嘉はアプローチでパターを選択。打ち切れず約1mの下りのフックラインを残すと、パーパットをショート。ボギーとした。
中嶋プロ:
ずっと多分彼の頭の中にある、歴代のマスターズの速いグリーンが残っちゃってるから打てないだろうね。あそこパーで行ってたら、12番パー3の池もないし、どう見てもパープレーぐらいでは最低でもね。今日はアンダーで回っていたかもしれない。
※12番のパー3ではティーショットが池に入り、3打目も奥のバンカーに外してしまう。4打目を寄せることが出来ず、2パットのトリプルボギーでホールアウト。
小笠原アナ:
終わってからそんなスコアほど状態悪くないんですよ、っていうことを話していたのが・・・
中嶋プロ:
だからもう明日は行ってほしいね。雨が降ろうと何が降ろうと。
小笠原アナ:
お父さんも地元、沖縄から応援に行ってるそうですから。応援していきましょうか。で、初日の順位表。いやあどうですか。ホブランド、ラーム、ケプカ。
※初日トップに立ったのは7アンダーをマークしたV.ホブランド(25・ノルウェー)とJ.ラーム(28・スペイン)、B.ケプカ(32・アメリカ)の3名。
中嶋プロ:
この3人はもうすごかった。ラームは特に1番ホールがダブルボギーで、そこから7アンダー(1イーグル7バーディー1ダブルボギー)まで持ってきたからね。ホブランド(1イーグル5バーディー)もすごいし、もうとにかくこの3人の7アンダーはすごい。
※ケプカは8バーディー1ボギー
中嶋プロ:
その下にいるC.ヤング(25・アメリカ)、S.シェフラー(26・アメリカ)、この辺もいるしどうなるんだろうね。
※ヤングは7バーディー2ボギーの5アンダーで4位タイ。昨年王者のシェフラーは1イーグル3バーディー1ボギーの4アンダーで6位タイ
小笠原アナ:
R.マキロイ(33・北アイルランド)のイーブンパーはどうしましょう。
※マスターズ優勝を果たした場合、4大大会全てを制覇することになるキャリアグランドスラムが掛かっているマキロイは5バーディー3ボギー1ダブルボギーの37位タイ
中嶋プロ:
最後がパーでよかった。マキロイが2アンダーくらいで出てくれればね、面白かったんだけど。でも出遅れるのがマキロイだから。
※マキロイは18番でティーショットを右のフェアウェイバンカーにいれ、セカンドをショート。アプローチも距離を残したがパーパットを沈めピンチを脱した。
小笠原アナ:
そうですか。ここからはやっぱりマキロイ劇場ですね。キャリアグランドスラムを取るのであれば。
中嶋プロ:
見たいよね。そろそろキャリアグランドスラムを見たい。
小笠原アナ:
私もケプカがね。こんなゴルフしてくるんだと思って。
中嶋プロ:
でもこれはここだけの話だけど、LIVゴルフ組に負けまいとしてPGAツアーのみんなも頑張ろうと思うよ僕は。
※マスターズは米・PGAツアーの出場が停止されているLIVゴルフの選手も参加が可能な大会。ケプカもLIVゴルフに参戦している。
小笠原アナ:
これはちょっとありますよね。
中嶋プロ:
あると思う。だからホブランドにしても、ラームにしてもね、他の選手にしても、「LIVゴルフに行った人間にメジャーを勝たせるわけにいかない」みたいな。
小笠原アナ:
「LIVゴルフは予選落ちがないんだろう。君たちは3日間なんだろう。」と。
中嶋プロ:
これは言わないけど内面の気持ちにあると思う。とても放送では言えないけど。
小笠原アナ:
ただケプカも、やっぱりマスターズに出続けたいのであれば、彼が勝つしかないんですよね。どんどんランキングが下がっていくでしょうし。全米プロの2019年のシードだってね、いずれなくなるんですから。
※LIVゴルフは世界ランクポイント対象外。現在LIVゴルフに参戦中のケプカは世界ランクが118位まで下がり、出場資格の1つである「同50位以内」をクリアできていない。「他のメジャー大会優勝者に与えられる5年間の出場資格」で今回のマスターズには参戦している。
中嶋プロ:
だからマスターズに出たいんだったらこれに勝つしかない。
小笠原アナ:
と思うとLIVゴルフ組の皆さんもですね、モチベーションは結構高いんだろうなと思うんですねチャンスがある人は。
中嶋プロ:
そうだろうね。
小笠原アナ:
いや本当にこれ、今のゴルフ界、誰が一番強いんだ決定戦なってきますね。
中嶋プロ:
そこまでオーバーに考える?
小笠原アナ:
そうですか。そうですね。
明日の放送が終わってからですね。中島さん、まだありますんで、振り返りが。
中嶋プロ:
別にギャラもらわなきゃいけないよな(笑)冗談だよ。"ジョーダン"スピース(29・アメリカ)です。(おやじギャグ炸裂)
小笠原アナ:
そういうことで、2日目の展望ですね。
中嶋プロ:
2日目の展望はやっぱりトップの3人が中心になると思うけど、天候がどこまで搔き回すかだよね、ゲームを。
小笠原アナ:
そうですね。一気に寒くなるっていう。現地リポーターの今田竜二プロ(46)も戦々恐々としてましたよね。「寒いらしいんですよ」なんて言って。
中嶋プロ:
土曜日も寒かったらすごいでしょ。金曜、土曜と天候がひどいってことは、月曜日までずれ込む。それもあるよ、考えた方がいいよ。
小笠原アナ:
とにかく上位の顔ぶれが面白いんで、トップの3人がそのまま上にどんどん行くのかどうかってわかりませんから。
中嶋プロ:
明日の寒さを現地で味わいたかったね。
小笠原アナ:
何言ってるか皆さんわかると思います。そこは想像していただければと思います。また明日お会いしましょう。
中嶋プロ:
どうも。ありがとうございました。