SMAPの元メンバーでオートレーサーの森且行選手。2年3か月ぶりにレースに復帰しました。大事故によって、生死の境をさまよったという、802日間に密着しました。

森且行選手のホームバンク、埼玉県・川口オートレース場にできた長蛇の列。
ファン「森選手を応援しに来ました。レースが待ち遠しい。ずっと待っていたので」
ファン「森君も『きょうがまた新しいスタート』って言っていたので、ファンの私達もまた新しいスタートを切ったような感じ」

命の危機・選手生命の危機にあった大事故から2年3か月。再び大舞台に戻ってきた姿に、観客席からは拍手と歓声があがりました。
実況(2020年11月)
「森が先頭だ、最終コーナーに向かっています。語っていた夢の日本一へ、いよいよ物語はフィナーレを迎えようとしています。なんと森且行、日本一」

SMAPを脱退し24年、オートレース界の頂点にのぼりつめた森選手。しかし、その82日後でした。
実況(2021年1月)
「外からおっと、ここであおりをくらったのは6番と7番。この両選手が落車しています。新井恵匠、森且行」

時速100キロ以上でフェンスに激突。命が危ぶまれるほど、事態は深刻でした。肋骨・骨盤骨折に加え、腰椎破裂骨折。合計4回、22時間半以上に及ぶ大手術の末、体に埋め込まれたボルトの数は24本。

「一生歩くことさえできないかもしれない。一生車椅子生活になるかもしれない」。

そう宣告されながら、オートレーサー復帰を目指し、壮絶なリハビリに挑んできました。
事故から1年後には・・・

森選手(2022年1月)
「きょうは背中のプレートを外しに行きます。今までここの骨が、これ見てくださいココ。これが出っぱっていたボルトなのかな。これがやっと取れることになります。よし行ってくるぜ」
埋め込まれたボルトのうち、約250グラムを取り出す5回目の手術。
森選手(手術直後)
「ありがとうございます。(医師から摘出したボルトを手渡され)すげぇ、おぉ~」

兄・久典さん「お疲れ様でした。今の気分はどうですか?」
森選手「うん、大丈夫。ちょっとやっぱり切った所が痛いですけど。すごいのは、これが全部入っていたと聞いて、ちょっとビックリしました」
両足の麻痺が完治する可能性は、たった1%。それでも誓った、オートレーサー復帰。復帰を目指す力をくれたのは、SMAPの仲間の言葉でした。