「名人戦」の行方は…2人は過去19回対戦 16対3で藤井六冠が有利
井上キャスター:
翻って4月5日の対局をどう考えるのか。2人は過去19回対戦しています。16対3で藤井六冠が有利なんですね。
ですが、▼名人4連覇、▼通算32期タイトルを獲得している渡辺明名人、対する藤井聡太六冠は40年ぶりの史上最年少。どうしても各メディアは藤井六冠を縦軸にお伝えしてしまいますが、私個人的には1984年生まれ38歳・同い年の渡辺名人に頑張ってもらいたいとこあります。もう頂上決戦、最後までわからないというわけなんですね。
ホラン千秋キャスター:
どちらもトップの方々、本当に何が起こるかわからない。
森田正光さん:
ただ、藤井六冠は揮毫(きごう)するときに「進歩」ってよく書かれるんですよ。それは相手ではなくて自分の進歩だといいます。普通の人は相手との対局で勝ちたいと思うけれども、藤井六冠は自分自身と戦っているんですよね。だから将棋を一歩超えた形で見ていると思いますね。
ホランキャスター:
これまでの自分よりも強く、昨日までの自分よりも強く。
森田正光さん:
勝負というよりも自分自身を敵として己を磨くという、そういう方だと思いますね。
井上キャスター:
ということは、藤井さんは自分でピンと来た“手”に勝とうとするから、自分の中で仮想の敵を作っている?
森田正光さん:
自分自身が敵だというふうに感じるんだと思いますね。自分の弱さみたいなものをね。
ホランキャスター:
どこまで進んでいかれるのか楽しみです。