藤井聡太六冠が40年ぶりの史上最年少「名人」をかける、渡辺明名人との「名人戦」七番勝負が5日から始まりました。
意外と身の回りにある“将棋由来”の言葉などとあわせて解説します。
藤井聡太六冠と渡辺明名人 「名人戦」開始
井上貴博キャスター:
「名人」の称号は江戸時代から続いているとも言われていますが、大変伝統のある頂上決戦。間違いなく歴史に残る戦いと言えます。
名人戦七番勝負の第一局。アマ3段の森田さん、この戦いをどう捉えていますか?
森田正光さん(将棋アマ3段):
5分5分というか、2日制なので4月6日に決着がつくわけですよね。今もうがっぷり四つ。しかも戦形が今までの「角換わり」とはちょっと違っている形なので、将棋ファンはどう展開していくのかワクワクして見ているところだと思いますね。
知ってる?「将棋が由来」の言葉 「王手」「持ち駒」「詰む」
井上キャスター:
1人の持ち時間が9時間ということで大変長い戦いになると言われています。門外漢の私がプレゼンするんだったらどんな切り口がいいかなと考えまして、こんな切り口をご用意しました。
【将棋が由来の言葉】

▼大手:「優勝に王手をかけました」スポーツ中継などで頻繁に使われる言葉ですが、これは将棋が語源です。
▼持ち駒:「就職活動したけどもどれも採用もらえず持ち駒がない」なんていう言い方、このあたりも将棋が元となって我々の生活に浸透しています。
▼「飛車」が由来の言葉
ヒント:高圧的な人
→高飛車:飛車を自軍の前に進め、相手を“威圧する”戦法

▼「金将」が由来の言葉
ヒント:急に金持ちに
→成金:駒が敵陣に入ると「歩」が裏返しになり「金将」と同じ動きができるように「成る」。強い駒になるということで「成金」。
森田正光さん:
金と同じで「金以上」という言葉があるんですよ。「と金」は「金」と同じだけれども金以上、つまり成金の方が普通のお金持ちよりすごいという意味もあるんです。
「と金」って取られたら「歩」になる、また相手にとっては「歩」になっちゃうけど金は元々金という価値があります。そういういろんな発生した言葉もあるんですよね。成金って言うと悪いような意味があるけれど…
井上キャスター:
ちょっと悪いイメージありますけど、「歩」だと取られたとしても向こうにとってはただの「歩」でしかないので、あまり価値がなくなる。ということは金よりも価値があるという見方もできる。

▼詰む・詰んだ:どうにもできない状態
王将の逃げ場がなくなり負けが確定する状態などを「詰む」と表現
これも日常生活でも使いますね。
