「防衛の“最前線”」と政府が位置付ける先島諸島の石垣島に新たに陸上自衛隊の駐屯地が開設されました。今後、相手国のミサイル発射拠点を叩く「反撃能力」が“配備されるのではないか”と住民から不安の声があがっています。

2日に開かれた記念式典には防衛大臣も駆けつけ、檄を飛ばしました。

浜田靖一防衛大臣
「石垣島をはじめとする先島諸島は我が国防衛の最前線に位置します」

“最前線”のひとつと位置付けられた石垣駐屯地。ミサイル部隊などおよそ570人が配置されています。

政府は、台湾有事が起きれば最前線となる可能性のある南西諸島に駐屯地を相次いで開設していて、石垣島は最後の“空白地帯”となっていました。

記者
「弾薬を積んでいるとみられる海上自衛隊の輸送艦が着岸しました」

「爆弾持って帰れ、ミサイル持って帰れ」

しかし、駐屯地に弾薬が運び込まれた際には住民らと警察が衝突。

特に懸念されているのが、相手国のミサイル発射拠点などを叩く「反撃能力」(敵基地攻撃能力)が、どこに配備されるのかという点です。

政府が開発中のミサイルは射程が1000キロを超えるとみられていて、仮に石垣島に配備されれば中国本土も射程に入ります。

石垣市民
ミサイル基地というのが皆反対している。『怖い』って」

“相手国からの攻撃対象になるのではないか”と指摘する声も上がる中、政府は…

浜田靖一防衛大臣
「具体的な配備先というのはまだ決まっておりません。地元に説明を実施するか否かについてもお答えできる段階にはございません」

小川彩佳キャスター:
住民の方は不安ですよね。

TBS スペシャルコメンテーター星浩氏:
ミサイル配備となれば、標的になるという不安が募るのは当然ですよね。一方で、避難用のシェルターという話は全く目処もついていませんし、逃げるための船も用意されていません。こうした住民の不安に応えるというのは、政治家の務めだと思いますけども。

ちなみに松野官房長官は沖縄問題の担当もしていて、やはり沖縄の住民集会に出向いて直接、政府の考えを説明する時期に来てると思いますね。