新学年に向けて教科書を買いそろえる必要がありますが、学校に大金を持って行った記憶はありませんか。北九州市の老舗書店がスマートフォンで決済まで完結できるシステムを開発しています。

◆老舗「白石書店」が開発

RKB浅上旺太郎「新学期に向けて、教科書販売が行われています。高校生が店員に見せているのはスマートフォンです」

北九州市八幡西区の「白石書店」。今月、創業100周年を迎えた老舗書店が開発したのが、スマートフォンで教科書を購入できるシステムです。

高校生「楽でいいと思います」
保護者「楽で良いんじゃないですか、一つ一つこれとこれって言わなくていい」

使った人が口をそろえて「楽」というこのシステム、その名も「Raku-Buy」です。

白石書店 白石隆貴統括マネージャー「新型コロナが流行したときに休校になって、販売ができるかできないかということになった。なんとかシステムで解消できないかなということでシステム開発にいたった。日本で初だと自負しています」

◆「引き取り」「宅配」を選択可能

生徒は、自分が選択する教科や科目の教科書のセットを選択。販売所で引き取るか、宅配にするかを選べます。クレジットカードやコンビニでの支払い、窓口での現金支払いも可能です。店舗で受け取る場合も、二次元バーコードを店員に見せれば完了です。

保護者「すごく良いと思います。お金が目当てで、犯罪にあうとかいう心配は全くなくなる」
高校生「(Q多いね、これ持てる?)頑張ります。自宅は結構遠くて、福岡市の香椎までです。宅配にすれば良かった」

◆学校にもメリット

システムを導入している自由ケ丘高校です。教科書販売にかける時間を減らすことができたというメリットを感じています。

自由ケ丘高校 田中毅総務部長「毎年毎年、なんとか早くならないかなというのが懸念だった。列に並ばなくていいというところは解消されたので、いいんじゃないかな」

一方、店側も作業が早くなるため、人件費を抑えることができます。

白石書店 白石隆貴統括マネージャー「今後、全国の書店に販売が楽になるように、このシステムを外部に販売していけたら」

コロナ禍を機に老舗書店が開発したシステム、新しい教科書販売の形として普及していきそうです。