ネットバンク大手の住信SBIネット銀行は29日、東京証券取引所に株式を上場しました。ネット銀行としては初めての上場です。

住信SBIネット銀行は、SBIホールディングスと三井住友信託銀行が出資して2007年に開業し、住宅ローンなどに強みを持つネット専業銀行です。

当初は去年3月の上場を予定していましたが、ロシアがウクライナに侵攻し市場環境が悪化したことで延期していて、29日に東京証券所・スタンダード市場に株式を上場しました。

ネット銀行では初めての上場で、欧米の金融不安への懸念が残るなかでの上場に注目が集まっていましたが、初日の終値は売り出し価格の1株1200円を上回る、1205円でした。

一方、上場初日の29日にはiPhone専用アプリの一部で送金できなくなる障害が発生し、住信SBIネット銀行は「該当する場合はパソコンなどを利用してほしい」と呼びかけました。

記者会見した円山法昭社長は「シリコンバレー銀行破綻など金融不安がある中で無事に上場できたのは良かった」「新たなマーケットに進出し、銀行業を超えたビジネスに進化させていきたい」と意気込みを語りました。

また、システム障害については、「一部のお客さまに大変ご迷惑をおかけした。今後、起こさないよう努力したい」としています。