社会復帰に手ごたえを感じた瞬間

中でも大切にしているのは社会との接点を作ること。

この日、3人の入所者が富谷市内にあるフードバンクの倉庫に向かいました。

月に一度、法務省の保護観察官立ち合いのもと、倉庫整理のボランティアをしています。

仙台保護観察所 佐藤泰裕保護観察官:
「どういう心構えで活動に向かいたいか、書いてみてください」

仙台保護観察所 佐藤泰裕保護観察官

入所者が書いた内容です。「品物に対しては細心の注意を払い、ロスなく正確に仕事をしたい」

てきぱきとした動きで段ボールを運んでいるのは五木さん(仮名)。数日前に出所したばかりです。

五木さん(仮名):
「覚せい剤取締法違反です。仮釈放で出て、東華会でお世話になっている。できるだけ早めに社会に体を慣らして、仕事を見つけて社会復帰したいのが、みなぎっているところがある」

およそ2時間の作業を終えました。

宮城東華会スタッフと話す五木さん:
「刑務所と違って縛りがないからいいですね。口談ができないじゃないですか。そのあたりはシャバだなと思いました」

フードバンクの人は・・・。

フードバンクの人:
「きょうは本当にありがとうございました。スタッフの人数が少ないので皆さんに手伝ってもらうことが、私たちにとってもプラスになる」

久しぶりに掛けてもらった感謝の言葉。五木さん、社会復帰に向けた手ごたえを感じました。

五木さん:
「ブランクが長いので、社会での活動を体験できたので、自信がついたところがある」

この日、東華会では元入所者の男性と職員による面談が行なわれていました。