中米のホンジュラスが台湾と断交し、中国と国交を樹立しました。台湾の蔡英文総統は“金銭外交”と中国を非難していますが、蔡総統が就任した2016年以降、台湾と断交した国はこれで9か国目。中でも半数以上の5か国が中米諸国です。“アメリカの裏庭”と言われる中米。中国が狙うワケとは。

中国の「無意味な金銭外交」ホンジュラス断交で蔡氏反発

台湾の蔡英文総統が発表したビデオ談話。

台湾 蔡英文総統  
「台湾人民は“脅されても”引き下がらないことを世界に証明した」

蔡総統が非難する相手は中国です。
3月25日、中米ホンジュラスの外交トップが北京入り。翌日、ホンジュラスは台湾と断交し、中国と国交を樹立しました。

台湾 蔡英文総統  
「私たちは中国との無意味な“金銭外交”の競争に参加しない」

台湾メディアによると、ホンジュラスは断交を決める直前に台湾に対して経済支援を要求したといいます。

台湾の外交部長
「ホンジュラス政府は私たちに対して数十億ドルの巨額の援助を要求し、中国の援助プランと比較した」

こうした中、中国外務省は…

中国外務省 毛寧報道官
「(中国は)ホンジュラスと各分野における互恵協力を推進し、経済や社会の発展を助け、現地の人民に幸せをもたらす」

蔡政権は民主主義を前面に打ち出し、中国に対し強硬な姿勢を取り続けています。

中国はその反発として、台湾と外交関係を持つ国々に接近。蔡英文総統が就任した2016年以降、台湾と断交した国はこれで9か国となりました。

中でも半数以上の5か国が中米諸国ですが、その背景にはアメリカと中国の対立があります。