男性「昔、かわいい女の子がいて美しき水車小屋の娘のようだって。それで弾いてみようと思った」

(初恋の人とかそういう感じですか?)「そういう感じですね。いまから何十年も前だな」
変わりゆく街……。寂しさも感じています。

男性「二十歳の頃とは全然違いますね。路面電車があってね。いまはないからね。福島は随分変わったね。(駅前の百貨店の)中合がなくなったのが寂しかったね」
終始穏やかな表情で話してくれた男性。最後にこう笑って話します。
男性「老人でテレビばかり観てるわけにいかないから、ピアノはいいんじゃないですか」
今度は運動会でもおなじみの曲。ヘルマン・ネッケ「クシコスポスト」を弾く女性です。ストリートピアノで演奏するのは、理由がありました。
