生活を便利にする様々な技術が進歩する一方、工学分野の女性比率が極端に低い日本。このジェンダーギャップを埋める取り組みが教育の現場から始まっています
無数にあいた穴につながるカラフルなコード。ある大学の工学部の授業ですが他の大学と違うのは、学生が全員女性だということ。
学生
「建築はちょっと興味あって」
学生
「医療の機械をつくるみたいな、そういうのをやりたい」
ここ、奈良女子大学では女子大として日本で初めて工学部が設置されたのです。
この春入学した、柴田葉さんです。
東京の高校を卒業しましたがこの大学に入るため、奈良にきました。
奈良女子大学工学部 柴田葉さん
「女性向けの製品とかも、男性目線でしか考えられていないところがあるのかな。女性が増えれば改善できる点があるのかな」
より生活に身近な工学の研究をしたいと入学した柴田さん。しかし、日本では工学分野に進む女性はたった16%。国際的にも、かなり低い水準です。
学生に聞いてみると・・・
学生
「(工学部は)男子の割合が多いので、女子が少ない中でやるのが不安だったので」
工学分野に女性が少ない背景には、性別に関する無意識の思い込みがあると学長は指摘します。
奈良女子大学 今岡春樹学長
「電気とか機械ってなっちゃうと、もう極めて男性のイメージが強いんです。(女性が)10%しかいないところで勉強するのは、やっぱりストレス。だけど女子だけ(の環境)であれば、その縛りはなくなる」
今後、女性の人材をさらに増やすことで、ジェンダーギャップを解消していきたいとしています。
奈良女子大学 今岡春樹学長
「女性が工学を学んで、自分の力で世の中を変えることができる。そのために私たちは前に出るよと」
一方、企業でも理系の女性を増やす取り組みを進めています。
「ここのあたり方や、ここの面のあたり方は考えながら設計をしています」
ソニーでヘッドフォンなどの設計を担当する三芳千裕さん。
同じ職場にはまだ男性が圧倒的に多いといいますが。
ソニー機構設計担当 三芳千裕さん
「製品を実際につかうお客様は、人種も違えば性別も違いますし、我々自身も色々な視点から意見を出すことは求められていると思う」
ソニー新卒採用担当 吉野葵さん
「(女性の割合を)まずは一旦3割を目標に。世の中のニーズに応えられる プロダクトとかサービスに繋がる」
奈良女子大の柴田さんの夢は、運ぶときの負担を軽くしたベビーカーの開発です。
奈良女子大学工学部 柴田葉さん
「横に2人で持つことを前提にした持ち手があるだけで、運びやすくなるのにに。いろんな人が生きやすく生活しやすいと思える、そういう製品の開発や研究をしたい」
日本初の女子大工学部。新しい発想が世の中を変えようとしています。
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