東京都出身の加治川さん。
25年前、林業を行うため、島根県雲南市に移り住みました。
その後、靖子さんと出会い、結婚。風花ちゃんが誕生しました。

しかし4年前、加治川さんが母親の介護のために東京に戻った半年後、血液がんの1つ、悪性リンパ腫であることが分かりました。

加治川健司 さん
「(衝撃は)大きかったですね。悪性リンパ腫がなんなのかその時知らなかった。会計を待っているときに調べたら、どうも自分の思っている以上にまずいなって気持ちになって、家に帰る時までの記憶がすぽってぬけて」

今後のことを考え、靖子さんの実家がある島根に戻った加治川さん。
抗がん剤治療を2回行いましたが、完治には至りませんでした。

抗がん剤治療は回数を重ねるごとに強い薬になるため、体により負荷がかかります。

そのうえ、1回目の抗がん剤治療の5年生存率は80%、2回目は40%、3回目はなんと10%以下。
加治川さんは3回目の治療を行わない選択をしました。

ですが…

加治川健司 さん
「自分は3回目の治療をしなかったことをずっと後悔…ではないんですけど、これでよかったのかなってずっと思っているんですよ。」

2022年2月から投稿をはじめ、今まで掲載した動画は100本以上。
動画をきっかけに、がん患者や家族からメッセージが届くようになる中、実際に3回目の治療をしている人からこんなメッセージが届いたといいます。

加治川健司 さん
「僕からすると加治川さんの方がスパッとできていいっていうんですよ。延命、死にたくないから3回目の治療をしていて、仮にここで生き延びても副作用がひどくなって家族に迷惑かけるのも分かりきっているんです。でも恥ずかしい話、死にたくないから3回目の治療をしているんです。そのメッセージはすごいきましたよね。どっち選んでも後悔するんだな、どっち選んでも正解じゃないところまで俺ら来ているんだなって。」