中国版チャットGPT発表 対話型も政府が監視?

そこに3月16日、この国も・・・

百度 李彦宏会長兼CEO
「百度(バイドゥ)は過去十数年、AIの研究開発に力を入れてきました。グーグルやメタなどは、まだ正式に同じレベルの製品を発表していません」

中国のIT大手「百度」が発表した「ERNIE Bot(アーニーボット)」。いわば中国版「チャットGPT」です。

百度 李彦宏会長兼CEO
「アーニーボットは検索やインターネット系企業に影響するだけでなく、1つ1つの企業に影響を与えます」

「アーニーボット」は「文章」のやりとりだけでなく、「画像」そして「動画」も生成してくれるそうです。まだ試作段階のため、使えるのは一部の個人や企業に限られていて、一般利用の開始時期は未定です。

中国も力を入れる対話型AI。背景にあるのは米中関係です。

東京大学大学院 松尾豊教授
「中国国内の情報の統制ということもありますし、安全保障の面もあります。(米中の)この戦いは、かなり熾烈な戦いになると思いますね」

情報統制が厳しい中国では…

竹村研人記者(北京・16日)
「アメリカのチャットGPTを中国で使ってみますと、何も映りません」

中国政府は、中国に批判的な情報に国民が触れることを警戒しているとみられます。

王志剛科学技術相
「科学技術の発展の両面性を考慮し、害を防ぎながら、利益を最大限に引き出すよう努めている」

中国の対話型AIは、政府の監視のもとにおかれるのでしょうか?

東京大学大学院 松尾豊教授
「言葉を自由に操れるAIは、中国政府からしても非常にリスクだと思いますし、 そこを何とか統制したいというふうに思うと思います。 情報を見えなくするとかアクセスできなくするということだけではなくて、より自分たちに有利な情報を混ぜ込んでいくとかですね。ちょっと従来とは違った形の情報統制になっていくんじゃないかなと思いますね」